トルコ在住の久美子さんからのトルコ通信 – 3/31/2014

トルコの政治背景 ー 誰にも知らされていない日本との原子力協定 ー

昨年12月17日トルコで賄賂による49名が検察へ連行された。
タイップ・エルドアン(トルコ首相)の息子、内務大臣の息子、運輸大臣の息子、エネルギー大臣の息子など現政権の息子たちの多くが、賄賂などの要件で強制連行された。強制捜査の際、靴箱にお金が隠され、4,5000,000アメリカンドル等が確認された。

彼らは数日で釈放され、逆に検挙にかかわったとされる271名の検事は一斉に、地方へ左遷され、52,000名の警察官も一斉に、地方へ左遷された。この背後には首相のタイップ・エルドアンの力がある。「2013年12月17日はタイップ・エルドアンにとって一番長い一日」と言われている。

トルコでは、タイップ・エルドアンは、独裁者と言われている。教育を受けていない子供の数の多い、イスラム教徒からの支持を大きく受けている。宗教支持者から、政治家の首相の域を超え、預言者、スルタンなどとも言われ始めている。政治のミーティングでは、都合のいいイスラム教の教えを口に、政治の中に宗教を持ち込み、イスラム教支持者の心をつかみ、支持を大きく広げている。
日本の人口グラフと全く反対のトルコの人口は、ピラミッド型人工グラフをあらわしている。

トルコ共和国設立者の初代大統領ムスタファ・ケマル・アタテゥルクは、宗教と政治の分離(ライク)、教育の重要な必要性、外国からの援助は受けない等、トルコが今後堅実に進む為の遺言を残している。トルコの将来を憂いていたのである。しかし、タイップ・エルドアンの政治行動は、それと全く反対の行動である。トルコが今後どこへ進むか心配である。

ウイキペデイアによる、識字率では、179か国のうち日本は23番目、トルコは83番目である。
イスタンブルのマスラックの地域では国の国有地であっても、一晩で、タイップ・エルドアンに賄賂を渡せば、私有地になると言われている。マスラックだけでもタイップ・エルドアンに渡った賄賂合計金額は1,000,000,000 アメリカンドルと言われている。

12年間の首相経験でタイップ・エルドアンの財産は世界の首相の中で、8番目の金持と言われている。首相の息子は大きなタンカーなど8つの大きな企業を持っている。
又TV局、新聞等マスコミを抑えている。政権に都合の悪い放送は中止、罰則があり、放映ができなくなる。又FACEBOOKも此のたびの選挙が終了したら、中止する事もあると首相は発言している。

現政権は選挙活動の最中にもツイターやインターネットを止めたり、電話の盗聴も行っている。
更に政権に対して、首相に対して、意見を述べたり、批判しようものなら政府へ暴言を吐いたとの罪で連行される。その為、外国人である、私はいつも、国外追放や、警察に連行があることも覚悟している。更に、5年以上前から、新聞記者・ジャーナリスト、軍幹部、医者、文筆家、社会活動家等理由なく、強制連行され、5年間何も裁判も掛けられず、刑務所に入れらている。選挙前に数名の人が釈放され、昨年8月5日、無実の罪で多くの関係者が終身刑の裁判判決も受けている。

トルコの政治背景とは、まさしくタイップ・エルドアンの独裁政治です。そしてイスラム宗教を利用し、教育のない無知の人々、政治の誤りを判断できない人々、トルコの東部から逃れてきた人々の多くがタイップ・エルドアンを支持する情況である。

生粋のトルコ人よりは、ブルガリア、イラン、イラク、シリアから逃れた人々、クルド人の多くの移民者が背景にある。更に、その人たちの多くは子だくさんである。トルコのイスタンブル、アンカラ、イズミールなどの都市は、生粋のトルコ人、初代大統領を支持する教育を受けた人々が住んでいた。しかし、最近は、トルコの東部から移動してきた人、クルド人など、教育を受けていない人々、更に、今後はシリアから逃れてきた人々の多くが、トルコの国籍を取得し、トルコ人になっていくのである。更に、その人たちは子だくさんである。その人たちがタイップ・エルドアンを今後さらに支持していくのである。

トルコと日本の原子力協定については誰も知らされていない。ニュースにもならないのが現実である。ニュースにするマスコミ関係者は消されたり、記事は没になる。

先日日本の東京新聞に掲載された、インドネシアで原発に関してイスラム宗教学者によるハランという、裁判の判決が出た。しかし、このようなニュースは全く報道されない。
都合のいいイスラム教を支持する国である。逆を言えば、本当の意味でのイスラム教を信じる国ではない事が明確である。宗教も、司法も、行政も、国会も、教育も、経済も全て、タイップ・エルドアンによって握られている。現政権支持者AKPはタイップ・エルドアンがすること、政権がすることは全て支持する、かつてのドイツのヒトラーのような状況と似ている。

国民の多くがイスラム教を信じながらも、本来の宗教の精神は無くなっているのである。
トルコはモダンな近代国家としてムスタファ・ケマル・アタテウルク初代大統領によって、今日があったが、しかし、その大切な精神も崩され、歴史も忘れ去られてきているのが現状である。
今、選挙結果が出た。現政権のAKPが優勢である。
”友人の一人は泥棒のような首相が我が国の首相だと思うと悔しいと・・!”
世界の現実もトルコも似たようなものである。