「原発メーカー訴訟の会・事務局」声明 

原告・サポーターの皆さまへ

2016年4月10日

                                  「原発メーカー訴訟の会」事務局一同

 原告弁護団は、去る3月9日発行のノーニュークス通信に、原発メーカー訴訟の一部の原告に対して「会計正常化を求める依頼人募集」と返信用のハガキを送付してきました。

私たちは、弁護団と再三にわたって話し合いの要望を続けて参りましたが、弁護団は協議に応じるどころか、2月10日には久保田明人弁護士を通じて「原発メーカー訴訟の会」(以下、「訴訟の会」という)の会計引き渡しを要望してきました。もちろん私たちはこの不当な要望を拒否いたしました。「要望書」には、「協議が整わない場合は、法的措置を講じることもあり得ますので、その旨付言致します。」と記載されており、そのための準備の一環として、今回の「依頼人募集」を始めたものと思われます。

私たちの考え方を簡単に説明させていただきます。

1. 「訴訟の会」について
「訴訟の会」の役員は、全世界39ヶ国、4,000名の原告およびサポーターから正式な総会によって選ばれ、事務局を通じての運営を行っております。
「訴訟の会」は、弁護団とは別の組織であり、弁護団と深い協力関係を持ちながらも、独自の運営をするのは、当然のことと認識しております。弁護団による人事や会計に関する不当な干渉は、許されることではありません。
「訴訟の会」は、定期的な運営会議や総会を開催し、会員の意見に耳を傾けながら民主的な運営を心がけております。

2. 事実経過について
ノーニュークス通信に記載されている内容は極めて一方的であり、事情をご存じの方が多いので、敢えて反論はしませんが、混乱の発端は、島昭宏弁護士による崔勝久氏(当時、事務局長)への「崔氏が原発メーカー訴訟を自分の民族差別闘争に利用している」という挑発メールでした。

「訴訟の会」国際連帯活動の一環として2013年10月に崔氏がアジア(フィリピン、韓国)を訪問した際の費用について言及されていますが、実はこの時も今回と同じで、島弁護士は崔氏の費用を訴訟の会で負担するなら告訴すると私たちを脅迫しました。

当初、事務局の決定に賛成しながら後で意見を翻した当時の会計担当者が費用の支出を拒んだため、事務局の提案によりMLで募金を始めたところ、53名の方から20万円を超えるカンパが集まりました。会長宅での話し合いにより、当時の会計担当者としては支出に反対だが、反対意見を表明するという条件の下、納得の上で、会計収支を承認したものです。

なお、島弁護士を懲戒申請したS氏の名刺は、S氏が手不足の事務局をヘルプするという申し出があったために作成したもので、S氏以外にも数名の方に名刺を作成し、お渡ししております。

3.原告団世話人会について
原告団世話人会は、2014年の年末に木村結氏の「『訴訟の会』を退会し、原告団を作りましょう」との呼び掛けで始まった組織です([makersosho:9504]「訴訟の会」を退会し、原告団を作りましょう)参照)。

現在は、すべての原告で構成する組織だと称していますが、①原告団の規約や責任者・会計などが全くあきらかでなく、②また「訴訟の会」からの退会を謳いながらそこに在籍し「二股をかける」かたちになっている面もあり、訴訟の会との関係をどうするのか明らかでありませんが、お互い協力しあうことは多々あると私たちは理解しています。

もちろん、現在世話人会の方々が、実質的に弁護団への支援活動をされているのは承知しております。訴訟の会としても弁護団に対して、話合いの呼びかけや予算案を通して、支援を申し出ておりますが、拒否されているのが現実です。

4.「本人訴訟団」について
ご指摘のとおり、「原発メーカー訴訟・本人訴訟団」(以下、本人訴訟団)は弁護団から代理人辞任を受けた崔勝久氏と朴鐘碩氏が呼びかけつくられたものです。「訴訟の会」としては今年の第4回総会で、原発メーカーの責任を問う原告弁護団と本人訴訟団の両者の「主張」を同じ原告として「相補い合う」ものと捉え、二つの「主張」を支援することに決定しました。

ノーニュークス通信では原告弁護団と本人訴訟団は全く異なった訴訟であると間違った理解を強調していましたが、訴訟は一つです。2014年(ワ)第2146号・第5824号 原発メーカー損害賠償事件というのが共通の訴訟番号であり、ノーニュ-クス通信の言うように違った訴訟であれば、違った訴訟番号がでます。即ち、同じひとつの訴訟の中で二つの異なった「主張」がなされているのです。そのことによって原告の立場は複数の主張になり、より多様化され、強化されると私たちは理解しています。

ノーニュークス通信で、「法律上の争点(原賠法は違憲VS公序良俗違反)、原告数(約3700名VS数名)と記していますが、これはまったくの事実誤認です。詳しくは本人訴訟団の第5及び6準備書面を参照下さい。

原告弁護団との委任契約(事実上、裁判所に提出した訴訟委任状はあっても、原告と弁護士との委任契約は存在していません)がある者だけが原告であるかのような記述ですが、これも誤った理解です。選定者を含め、被告メーカーを提訴している者は全員、原告です。私たちは、訴訟の会VS(訴訟の会からの脱退を宣言した)世話人会=4000名VS 20~30名と認識しています。
(訴訟の会の中でも代理人辞任された原告は会員資格を失うとする意見もありましたが、弁護団により、会員資格が左右されるのは、組織の大原則からしてありえないことです。)

5.懲戒請求について
「訴訟の会」として提出したものではないので、コメントは控えますが、S氏が当初提出して、後日撤回した懲戒請求の懲戒請求者名は、「原発メーカーそしょう団」となっています。いずれにしても組織決定した懲戒請求ではありません。メモに鉛筆で走り書きされた内容であったようで、事務局は一切、S氏の行動を唆したということはありません。あくまでもS氏個人の判断・行動によるものです。

6.「訴訟の会」事務局への訴訟について
私たちは、正当な組織運営を実施しており、何らやましいことはありませんが、原告弁護団が進めようとしている提訴を非常に遺憾に思っています。このような行為は、是非ともお止めいただきたいと願います。それでも提訴される場合は、スラップ訴訟と位置付けて、組織をあげて全面的に対応せざるをえません。不本意ながら、島弁護士だけでなく、若手弁護士を含めた原告弁護団全員を対象にした懲戒申請の検討をせざるをえなくなります。このようなことは、お互いに何ら得ることはありません。それこそ利敵行為です。

今からでも、弁護団と「訴訟の会」が力を結集して、本来の敵に対して戦うことが必要です。弁護団と「訴訟の会」が和解して、力を合わせれば、もっと大きな資金を集めることができるでしょう。そのためにも弁護団には是非、話し合いに応じていただきたいと願います。

最後になりますが、私たちは原告・サポーターの皆さまのご理解を得ながら、協力し合い、これからも共に原発メーカー訴訟を闘い抜くことをここに宣言します。

以上